家事も一段落し、ちょっとリラックスしようかなぁと思ったときに、『ピンポ〜ン』と呼び出しのベルが鳴ります。
「この近くを無料点検しているのですが、お宅の外壁がかなり傷んでいます。このままでは漏水の原因になります。今なら無料点検できますがいかがでしょうか?」
と無料点検を勧めてくる営業マンがいます。
それは、外廻り専門の営業マンなのです。
彼らは毎日家の外観をチェックしながら歩いています。
そして、年数が経っていて、そろそろ改修が必要な家を見つけると、先程のようにして訪問するのです。「無料だったらお願いしようかなぁ。」新築して10年目位でちょうど痛みが目立ち始めた頃、見積してもらう業者を探そうとする、絶妙のタイミングで彼らは登場します。
家事が忙しい時なら断るのですが、ちょっと落ち着いた時間帯といい、絶妙なタイミングで、しかも無料といえば断る理由がありません。
ちょっと待ってください。その言葉を鵜呑みにしてはいけません。
実は、あなたの家が標的にされているのです。
家の外観は、誰もが目につくところですし、住まわれている方も気になります。
事実、定期的にメンテナンスをしないといけないのも間違いない事実です。
外廻り専門の営業マンは、訪問するタイミングを狙っているのです。
しかし、驚くことにいわゆる外廻り専門の営業マンに建築の技術屋さんはほとんどいないのです。
適当にそこら辺りを眺めながら、「急いで改修しないといけない状況ですね。このままでは雨漏りがしますよ。」と外壁の塗り替えの必要性を、さも専門家みたいな顔をしてその必要性を説いてきます。
彼らは建築に必要な知識は殆ど持ち合わせていませんが、その話術は天下一品。
住宅の外廻り専門の営業マンをする前はサラ金の取立て屋であったりレストランのウエイターであったり、全く建築と関係のない職種のサラリーマンであったり、その職歴はさまざまなのです。
何故、彼らは知識も無いのにこの仕事を選んだのでしょうか?
ズバリ、彼らは高額な報酬が目当てでこの仕事を選んでいます。
それは知識が無くても、話術と体力そして根性さえあれば専門的な知識が無くても、高額の報酬を得る事ができる世界がそこにあるからなのです。
じゃ、その高額な報酬は誰が負担しているのでしょうか?
もう、お気づきでしょう、そのカラクリを何も知らないで契約するお客様なのです。
外廻り専門の営業マンたちはノルマを抱えていますし歩合制で給料が支払われますから、高額なリフォーム工事を受注したいのです。
元営業マンの話を聞くと、1台の車に数人の外廻り専門の営業マンを乗せて、目的のエリアまで来ると全員同じ場所に降ろされるそうです。
そして、一日かけてその周辺を一軒一軒訪問してまわります。
一人目の営業マンがダメなら次の営業マン、その次の営業マンという風に。
とにかく、ノルマを達成できるまで迎えの車が来ないのだそうです。
とにかく嫌でも仕事を取らなければ帰れません。
お客様の事はお構いなし。目標を達成する為にとにかく高額な工事を取らなければならないのです。
巧みな話術でお客さんの心理を揺さぶり、あらかじめ大幅に値引きしてもかなりの利益が出る見積を作成するのです。
「今日は特別キャンペーンなんです。今日、決めてくれた見積価格の30%引きでいいですよ。」
「何々、ご主人に相談しないといけない・・・・」
「まぁ、ご主人が帰られて相談してみても良いですが、明日のお返事だと見積通りの金額でしか工事はできませんよ。その権利を確保するためにとりあえず、ここに住所とお名前と印鑑だけお願いしますよ。」
「う〜ん、修理をしないと雨漏りすると言われるし、今日契約すると30%も安くなるなら、とりあえず印鑑だけでも押しておこうかしら・・・」
ところが一度、印鑑を押してしまえば彼らの思うツボ。
一見、お得に見えるこの価格。しかし、基準がないから素人には高いのか安いのかわかりません。おまけに見たことも聴いたこともないような専門用語を並び立て、数量もいい加減に『一式 ○○円』と書かれた時にはチンプンカンプン状態です。
外廻り専門の営業マンは何もわからない素人のお客様に対して、修理をしないとひどい目にあうは修理をしないと雨漏りするそうなる前に何とかしないといけない。どうせするなら少しでも安いうちに・・・・
その心理を巧みに利用するのです。
『この外壁を塗る材料は特許を取ったウルトラ○○工法です。10年間は保障します。』
『通常は2回しか塗らないところを3回塗ります。だから、長持ちしますよ。』
またまた、巧みな話術でお客様を納得させます。
その種明かしをすると、特許ウルトラ○○工法や自社オリジナルスーパー○○工法と言っても各メーカーさんが出している普通に流通している材料なのです。いかにも特殊な工法で信頼感やお得な感じを演出します。さらに原則的に塗料は厚く塗れば効果は長持ちすることは間違いないのですが、同じ色の塗料を2回塗ったか3回塗ったか、四六時中ずっと監視しているわけではないのでその判定は誰にもできないのです。プロの私たちでさえも見た目だけではわからないですから仕方ありません。
外廻り専門の営業マンは工事が終わると二度とそのお客様には会わないそうです。
それは何故かと言うと、今さらクレームを言われても対処できないですし、不当に高い金額をいただいている罪悪感めいたものが少なからずあるからなのだそうです。
とにかく、利益を出さないといけない。工事が終わればこの地区ともサヨナラです。
工事の方は適当に見栄えさえすれば良いのです。
地元で生まれ地元で育った私たち工務店はこんな事をしていたらいっぺんで悪評がたちます。こんな事が続いたら店をたたまないといけません。だから私たちはどんなクレームがきても逃げも隠れもできないのです。
また、チラシや新聞の折込チラシなどに「雨漏り修理工事5000円〜」と書いてあるのをよく目にします。『安い!』あなたはそう思うかもしれません。
しかし、実際点検してもらうと、「お客様、この雨漏り、屋根の葺き替えしないとなおりません。」
と言われることがあります。本当に葺き替えが必要なら仕方ないのですが、手ごろさを売りにして、高額な葺き替え工事をすすめるためのオトリのチラシが紛れ込んでいることがあるのです。
素人のお客様からみるとプロの業者にそのようなことを言われると「そうなのかなぁ。」と思わず納得してしまいます。実際チラシには「5000円〜」とありますから。
実はこの「〜」には要注意なのです。
雨漏りの原因は無数に考えられます。プロの私たちでさえもなかなか一発で原因を特定することは難しいことなのです。
もちろん簡単なコーキング程度で処置できる雨漏りもあるでしょう、しかしこの5000円は最低限必要な金額であって5000円で治らないことのほうが実は多いのです。
例え材料を使わなくても職人さんを動かしてとなるとそれなりに費用を頂かないといけません。
だから、プロの私たちからみて、良くこの値段でできるなぁって思う事が沢山あります。
そんな時ってチラシの落とし穴が隠れているのでしょうね。
業者選びは失敗しないための第一歩。高額な金額ですし長く付き合っていくマイホームですから真剣に考えないといけません。
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